【書評】コンサル一年目が学ぶこと
オフィスワークが多い若手社員「日々の業務ですぐに役立つビジネススキルを知りたい。ロジックツリーとか仮説思考ってどんなものだろうか?」
こんな疑問にお答えする本をご紹介いたします。
この書籍の概要(ピックアップ)
- 結論から話す
- ロジックツリーを使いこなす
- 仮説思考
- エクセル、パワーポイントは、作成スピードが勝負
こんにちは諌山(いさやま)です。
コンサルティングの書籍は何冊も読みましたが、初めての方に向けた本のなかでも、これが一番わかりやすかったです。
今回はこの書籍の一部をご紹介します。私の経験と照らし合わせながら本の感想を述べていきたいと思います。
結論から話す
「まず結論から話しなさい。」
この書籍の第1章の一番最初に出てきた言葉です。
ビジネスでは、結論や用件をとにかく一番最初に伝えることで、短い時間で相手に必要なことを伝えることがきます。
理由や具体的な例示は後ろに持ってくるようににすると、文章や報告内容がすっきりしてわかりやすくなります。
筆者はそのための型として「PREP法」の使用を強くおすすめしています。
「PREP」の型に従う
PREP法とはPoint(結論)、Reason(理由)、 Example(具体例)、Point(もう一度結論)の頭文字を並べたものです。
わりと知られた手法ですが、報告やビジネス文書を作ったりするときに有効な「型」です。
どんな場面でも使える「型」ですが、たとえばメールの本文なんかPREP法を使うと良いですね。
最重要の結論(YES・NO・お願いごと)をメールの一番最初に書いておけば、理由を読まなくてもとりあえず相手に最重要な情報は伝わります。
メールの受け手の人って、本文の後半部分をあまり見ていないことがよくありますから。
というわけで、「まずは結論から」と「PREP法」は私もおすすめします。
ロジックツリーを使いこなす
大きくて複雑な問題でも、ロジックツリーを使って小さな問題に分解することで、それぞれの論点について議論ができる。
それぞれの論点を分析することで、全体の答えを出すことができる。
ロジックツリーは、問題解決に役立つ分析手法です。
問題の全体像を「幹と枝葉」に分解して、「幹と枝葉」の中から重要度や難易度によって解決法を取捨選択します。
コンサルティングじゃない人でも、仕事や生活上の問題を解決しなければならないときに役立ちます。
たとえば、「士業が新規顧客を得る方法」について簡単なロジックツリーを作ってみました。(↓)
ささっと作ったロジックツリーですが、個別の手法を洗い出すことができます。
なんとなく「こんな営業の方法あるよなあ」と考えるより、かなりマシなんじゃないかなと思います。
ツリーを作ったあとは、分岐の中から、重要度(費用・効率・手間ひま)に応じて解決法を選んでいくのです。
難問にぶつかったときは、小さな問題に分解すると解決の糸口が見つけやすくなります。
仮説思考
はじめに、予想できる範囲で、ストーリーラインを描いてからリサーチする
仮説思考で、意思決定のスピードを速める
なにか解決しなければならない問題があるときは、解決法を先に見立てておくことが大切です。
この見立てのことを「仮説」と呼びます。
「おそらく解決法はこれではないか?」というストーリーラインを作ってから、仮説を裏付けるデータを集めるためのリサーチに取り掛かります。
先に仮説を立てておくことの優位性は、なにも仮説を立てずにリサーチをした場合と比べて、集めるデータが少なくて済むことにあります。
じゃあ、その仮説が結果的に間違っていたらどうなるのか?という疑問が出てくる場合があると思います。
仮説が間違っていたときは、ふたたび仮説を立て直して、その仮説を裏付けるためのリサーチをすれば良いのです。
最初にリサーチしてますので、2回目は1回目ほどの手間はかからないはずです。
というわけで、仮説思考は時短につながる手法として効果ありです。
エクセル、パワーポイントは、作成スピードが勝負
ツールの操作スピードを上げることは誰でも訓練次第で可能な生産性を向上させる方法
この本では思考法だけではなく、デスクワーク術についても述べられています。
エクセルやパワポの図表を作ったことがある人はわかると思いますが、表とかグラフの作成って毎回大変ですよね。
そこでどうすればいいのかと言えば、「その作成スピードを高速化してみたらどうですか?」という問いかけです。
筆者はずばり次のとおり述べています。
資料作成にかける時間が短縮できれば、その分、考える時間がもてる。
この言葉は、コンサルではないビジネスパーソンでも真理だと思います。
ツールの操作スピードが上がれば上がるほど、余った時間は考える時間に使うことができます。
そのためには、「ショートカット」を覚えたり、「いろいろな小技」を使いこなせるようになった方が断然有利だということです。
そのノウハウについてもこの本では述べられていますが、全部は無理でも一部を取り入れてみるだけでも役立つはずです。
私もこの本で知ったテクニックをいくつも使ってます。
さいごに
この本は、仕事の進め方で悩めるビジネスパーソンを対象としています。コンサルティング業界を目指す人だけではありません。
この記事でご紹介したこと以外に、「本質を追求する思考」・「議事録書きをマスターする」・「喋らないなら会議に出るな」など盛りだくさんです。
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