自己破産すると仕事はどうなるのか?【勤めている会社・職場への影響】

ビジネスマン

借金の整理を考えている会社勤めの人「自己破産すると仕事にどんな影響が出るのかな。会社をやめる必要はないと聞いたことがあるけど、ほかにもどんなことがあるのかな?」

この記事の筆者

こんにちは、諌山(いさやま)です。

債務整理専門の大手司法書士事務所や、債権回収会社に勤めていまして、債務整理の現場に長いこと身を置いていた経歴があります。

このような経験をもとに、今回は自己破産したときに仕事や職場への影響についてお話をしたいと思います。

この記事の概要

自己破産・免責とは?

自己破産とは、借金などの負債を支払うことができなくなったときに、裁判所に申し立てることで借金を清算することができる手続きです。

自己破産を申し立てたあと、さいごに免責許可決定を受けることができれば借金などの支払いをゼロにできます。

ところで自己破産したときに、いまのお仕事には影響あるのでしょうか?

職場への影響はあるのか?【理由は5つ】

自己破産をしても、ー般的な職業にはほとんど影響はありません。

その理由を述べていきたいと思います。

1.裁判所から職場に連絡がいくことはない

自己破産を申し立てたとしても、裁判所から職場に連絡がいくことはありません。

ただし、会社からお金を借りている場合(社員貸付制度など)は、その借入金も破産手続きのなかで清算されることになりますので、会社に知られることになります。

2.貸金業者から職場に連絡はいくのか?

きちんと登録されている貸金業者でしたら、正当な理由なく職場に連絡することはできません。

とくに、借金の整理を弁護士や司法書士事務所に任せた場合には、破産するかどうかに関係なく、貸金業者やクレジットカード会社は勤務先に連絡することができなくなります。

貸金業法などの法律でそのように定められています。

3.会社を辞める必要はない

破産しても、会社を辞める必要はありません。

たとえ破産したことが会社に分かったとしても、そのことをだけを理由にした解雇はきわめて難しいのが現状です。

会社からあまり好感を持たれないかも知れませんが、だからと言って「こちらから辞めなければいけない」というわけでもありません。

ただし、一部の職種は、破産したときに就くことができない場合があります。
関連記事:自己破産すると就けなくなる仕事の種類

4.給料の差し押さえは停止されます

破産の手続きが始まりますと、給料の差し押さえなどの強制執行の手続きはできなくなります。

もし、すでに給料の差し押さえ手続きがされている場合でも、その手続きは停止されます。

貸金業者やクレジットカード会社から給料を差し押さえられることがなくなります。これは破産法という法律で定められています。

給料などの差し押さえが停止されると、いただいた給料を生活のためにフルに使うことができます。

また、破産手続きをすすめるために費用が必要になる場合には、必要なお金を積み立てることができるようになります。

かなり気持ちが楽になりますね。

5.自己破産すると退職金はどうなるのか?

「すでに受け取った退職金」なのか「将来受け取る退職金」なのかで扱いが変わってきます。

自己破産する前に受け取った退職金

自己破産したときにすでに退職して、退職金を受け取っているときは、それは現金・預金になります。

金額によっては破産手続きの中で回収されるケースも考えられます。

自己破産したとき在職中の場合

在職中の人が自己破産をしたときは、退職金の見込み額の「8分の1が20万円を超える場合」には「8分の1に相当する額」を手続きの中で支払うことになります。

一部だけを支払うケースはあるということです。

自己破産を申し立てる裁判所によって基準はことなりますが、おおむねこの基準を採用している裁判所が多いです。

ところで、在職中の場合は、まだ退職金は会社からもらっていませんので、手元に支払うお金がありません。

その場合どうするかと言えば、破産手続き中に給料の中から少しずつ積み立てをしていくのが実際の対応になっています。

最近は退職金の制度自体がない会社も多くなってきましたが、もし退職金制度があるのでしたら回収されるのはゼロまたは一部だとお考えください。

【注意】会社から借り入れをしている場合は影響あり

お勤めの会社からお金を借りている場合は、破産手続きの中で会社からの借金も清算されることになります。

したがってこの場合には、裁判所から会社に連絡がいくことになる可能性大です。

従業員と会社との関係は微妙になりますが、これは仕方がないことです。

自己破産すると就けなくなる仕事の種類

考える女の子

自己破産するとつけなくなる仕事があります。
法律によって定められていますが、「自己破産してから復権していない人」は一定の職業に就くことができません。

復権とは

破産した人に加えられた権利や資格の制限を解いて、法的地位を回復させることです。

自己破産して「免責許可決定」を受けた人は当然に復権します。復権した人は資格制限がなくなります。

したがって、いつまでも資格の制限がかかるわけではありません。

破産した人が就くことが制限されている職業の例

士業

弁護士、公認会計士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、税理士、土地家屋調査士、弁理士、不動産鑑定士など

会社役員

役員を退任することになります。
会社の役員が破産すると、会社との委任関係が終了するためです。

業種による資格制限

宅地建物取引業者、宅地建物取引士、生命保険募集人、損害保険代理店、少額短期保険募集人、貸金業者・貸金業取扱主任者、金融商品取引業者・外務員、旅行業者・旅行業者代理業・旅行業務取扱管理者、警備業者・警備員、一般建設業・特定建設業、風俗営業者・営業管理者、質屋など

代理人・後見人

代理人が破産すると委任契約は終了しますので、代理人から外れることになります。

破産して復権しない者は、後見人、後見監督人、遺言執行者などにはなれません。

資格制限に該当するときはどうなるのか?

資格制限にかかってしまう方は、自己破産してから復権を得るまで、その職種に就くことはできません。

そのときは会社の上席の方に事情をお話しして、「社内の配置転換で対応してもらえないか?」というふうに相談する方法もあります。

自己破産したあとも、同じ会社にそのまま勤務している方はたくさんいます。あきらめないことが大切なことだと思います。

まとめ

会社勤めの方でも一般的な職業でしたら、自己破産してもほとんど影響がないことがお分かりいただけると思います。

ご参考になりましたら幸いです。

この記事を最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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