会社・法人登記申請の出し忘れに注意【過料の制裁あり】

会社・法人登記申請の出し忘れに注意

どうもこんにちは、諌山(いさやま)です。

今回は、会社・法人登記申請の出し忘れに注意【過料の制裁あり】というテーマについて述べていきたいと思います。

テーマの概要

会社や法人の登記をしなければならないイベントが発生したときは その登記をするべき期間があります。

コレを放置したまま、期間を経過してしまってから登記申請すると、過料の制裁がくることがあります。

司法書士事務所を開業して今年で10年目に入りました。会社の登記はのべ200件以上を取り扱っています。

そうした業務をしていて、感じたこと考えたことをブログに書いています。

記事をご覧いただくメリット

会社や法人登記をいつまでに登記申請しなければならないのか分かります。

登記しないと過料の制裁が来る場合があることも分かります。

先に結論から

過料という行政罰がある背景

過料とは

過料というのは、罰金のような刑罰ではありませんが、行政罰として支払いを求められる制裁金になります。

登記期間を経過したことによる過料の制裁は最大100万円です。

実際の過料の金額は・・・

私が実際に会社経営者の方から聞いたケースですが、過料の請求額は3万とか5万くらいが多いです。

ただし、会社登記を長年放置した場合、ときには10万円を超えた請求がくるケースもあります。

登記を放置した期間が長くなるほど、過料になる可能性も、金額も高くなります。

行政罰が設けられている背景

登記すべき期間を経過して登記申請したときに、過料という行政罰がきてしまう理由ですが、それは法律で決まっているから、ということになりますが、それには以下のような背景があります。

会社の登記簿というのは、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得したりすることによって、いろんな人(取引先や金融機関など)に見られたり、会社が契約をするときに会社の登記簿の提出を求められることもあります。

登記簿謄本には、会社の商号・本店・資本金・役員など会社の主要な情報が載っています。

この情報が古いままだと、会社の登記簿に対する信頼性が損なわれてしまいます。

そこで、会社・法人については、法律によって2週間という登記すべき期間を設けて、登記申請をしなければいけないようにしています。

登記しなければいけない具体例

例1、役員変更

役員変更の登記とは、役員が就任したり退任したときに行う登記のことです。

株式会社の役員の任期が満了したので、株主総会を開いて新しい役員を選任した場合、選任された役員が「役員に就任しますという意思表示を会社に伝えた時」から2週間以内に登記申請しなければなりません。

私が見てきたケースの中で、たまにありますが、10年間くらい役員の登記を放置していて、役員はすでに全員任期が切れていたり、登記上は役員として残っている人が、もうすでに亡くなった方であったり、連絡が取れない人もいるケースもあります。

役員の任期が切れる時、あるいは役員がやめた時、新しい役員を選んだときは、適切に会社の登記をすることを強くお勧めします。

例2、本店移転

本店移転の登記は、会社の所在地が他の場所に移転したときにする登記になります。

たとえば、会社の取締役会で本店移転を決議して、将来の移転日を決めた場合は、その移転日から2週間以内に登記申請することになります。

私がご相談を受けた中でよくあるケースですが、「1ヶ月前に本店を移転したので、登記してください。」という依頼です。

この場合、本店移転してからすでに1か月経っていて、登記すべき期間である2週間はとっくに過ぎていることになります。

お願いですから、もう少し早めに教えてくださいと申し上げたいところです。

これまで過料なんてきたことがないという方へ

「今まで、2週間なんて守ったことがないけど、過料なんてきたことないよ。」

これまで、会社・法人の登記すべき期間のお話をしてきましたが、上記のようなご意見もありそうです。

・・・そうですね。確かに必ず来るとは限りません。
私の感覚的なものになりますが、1〜2ヶ月程度の遅れでしたら来ない可能性の方が多いです。

ですが、登記をしないまま放置した期間があまり長くなるとリスクは上昇します。

放置したあとで登記申請した場合、それから何ヶ月も経ってから、突然、過料を支払えという通知が送られてくることがあります。

過料の支払い通知は、会社代表者の住所地に送られてきますので、いきなり送られてきた通知書を見ておどろく方が多いです。

私も実際に過料通知が送られてきた会社を知っていますし、その通知書を見せてもらったことがあります。

過料を支払っても税務上の損金にできない

さらにバッドニュースになりますが、過料を支払っても税務上会社の損金になりません。会社の売り上げから控除できませんのご注意ください。

一般的には目にすることは少ないですが、過料の制裁が実施されていることは事実です。

会社・法人の登記は2週間以内に申請するようにしましょう。

まとめです

最後にもう一度まとめたいと思います。

ありがとうございました

今回は、会社・法人登記申請の出し忘れに注意【過料の制裁があります】というお話をしました。

このブログでは、サイトご訪問者様にとって役立つ情報発信を続けています。

今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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