司法書士の転職。事務所から一般企業の法務部へ転職できるのか

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こんにちは、諌山(いさやま)です。

2009年に司法書士として活動をはじめまして10年以上が経ちました。

司法書士をはじめる前は、一般企業で7年間ほど法務と営業を担当してきました。

現在は、企業の法務部門から法務に関するご相談や法律手続きに関する業務を日々お受けてしております。

「司法書士が企業の法務部に転職することはできるのでしょうか?」

こんな疑問にお答えいたします。

この記事の概要

司法書士という資格は企業法務に向いているのか?

はい、向いています。

なぜなら、司法書士試験を受けるために、憲法・民法・会社法・民事訴訟法などの法律の知識をひろく習得しているからです。

実際の企業法務では上記以外のいろんな法令が関係することがありますが、「企業が抱える法的な課題」に法令をあてはめて解決する「法的思考力」は、どのプラットフォームであっても活用することができます。

企業法務にはどんな種類があるのか?

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法務部、あるいは少し広い意味での法務部門が担当する業務をピックアップしてみました。

1.契約・取引の法務

契約・取引の法務では、契約書の内容が自社に有利か不利かのチェックにとどまりません。

将来の紛争のもとにならないように中長期的な法的視点にもとづいた予防法務の実施が求められます。

業務委託契約、売買契約、リース契約、賃貸借契約など多種多様な契約について作成したり、リーガルチェックをおこなったりします。

2.紛争訴訟対応

紛争や訴訟対応に関する法務もあります。

紛争が顕在化した際には、紛争の発生から終結にいたるまでの経過を管理するとともに、社内部署と社外の弁護士などの専門家との会話の橋渡し役を担う場合もあります。

3.機関業務

会社内部の機関である「株主総会」・「取締役会」が、コンプライアンスを守りながら、適切に運営されることを支える業務になります。

司法書士は会社法を中心としたリーガルマインドにも強みがありますので、まさにうってつけの業務ですね。

会社組織の再編やM&A、ストックオプションの発行なども機関業務として取り扱う機会があります。

このような企業の将来に関わる機関業務では、外部の弁護士や公認会計士といった専門家の協力をあおぐことが多いですので、専門家との密なコミュニケーションも必要になってきます。

司法書士といえば会社の登記が思い浮かびますが、企業法務はそれ以外の実務的な部分で、法的な思考を求められる仕事がたくさんあります。

4.社内規程の法務

社内の各種のルールを定めて適切な運用を手助けする業務です。

近年は、大企業だけではなく、中小企業もコンプライアンス経営の観点から各種の社内規程を整えることが多くなってきました。

特に、行政機関などに助成金、給付金の申請をする場合や、各種のホワイト企業認定を受ける際に、社内規程が整備され、適切に運用されていることが要件になっているケースが多く見られます。

関係する法令の改正や時代が企業に求める役割のイメージに合わせて、社内規定の新設や改定をおこなうことも結構あります。

法令だけではなく、行政機関や業界団体が出している基準やガイドラインを詳しく調べることもありますね。

5.そのほかにも企業法務の種類はたくさんあります

法務部門の業務としてほかにも、「法務相談」、「税務関係」、「国際業務」、「知的財産権」、「行政機関への許認可・登記申請業務」などがあります。

企業の規模や組織体制によっては、社内の別の部署が担当していることもありますので、企業ごとに法務部門が担当する業務範囲は異なっているのが実情です。

企業の法務部はどのような能力を求めているのか?

握手

法務部の仕事ができる能力だけではなく、組織人としての立ち振る舞いも重要になってきます。

この項では、企業の法務部(法務部門)では、働く社員にどのような能力を求めているのか述べていきます。

法的素養とコミュニケーション力

法務部といえば法律に明るい人が歓迎されることは当たり前ですが、それ以上に企業の一員としての「コミュニケーション力」も要求されます。

実際の企業法務をやってみると、「社内」や「外部」との間で、ビジネスとしての利害調整が必要になる場面がたくさんあります。

コンプライアンスを守ることは当然ですが、契約条件や細かい約款の調整についていろいろ注文を受けて調整が求められる場面が出てきます。

杓子定規にやっているだけでは、円滑な取引ができなくなることがありますので、社内外とのコミュニケーション力と柔軟な調整能力は、むしろ必須になってきます。

法務経験者V S 未経験者

企業の法務部門で勤務経験がある方や、企業法務を取り扱っている士業事務所で実務経験があると、応募先の企業からの評価も高くなります。

なるべく即戦力(経験者)を求めている人材募集でしたら、法務経験者であることは採用に有利です。

では、未経験者はダメなのかといえば、そんなことはありません。

たとえ企業法務の経験がなかったとしても、狭き門である司法書士試験のために法律の学習を積んでいます。

つまり高い法的素養を持っていますので、応募者の保有資格や企業側が欲しがっている年齢層にもとづいて、ポテンシャル採用の可能性は十分にありますよ。

私の経験になりますが、司法書士資格の保有者は採用側の目に止まりやすいのは確かです。本当です。

面接前に応募企業のことを一通り研究しておく

書類選考が通過して、面談の連絡がありましたら、応募先の会社について、「どんな業務をしているのか?」、「社長はどんな人なのか?」、先に調べて頭にインプットしておいたほうが面接で話がはずみます。採用にも有利にはたらきます。

会社名や代表者名をネット検索すると、いろんな情報が出てきますので頭に入れておきましょう。

そして、あなたはこの会社で、あなたのスキルをどのように役立てることができそうなのか想定してから面接にのぞむと、面接担当者からの好感度もアップします。

筆者も一般企業に勤めているときに、中途採用の応募者の面接を何度もしたことがありますが、応募先の会社をあまり調べないまま面接に来ている方って、けっこういるのです。

まとめ

司法書士が、一般企業の法務部に転職することは普通のことです。

筆者も司法書士試験合格という資格を持ちながら、通算9年間くらい企業に勤務していた時期があります。

司法書士事務所では、登記とか議事録作成などがメインの仕事になりますが、企業法務では多種多様な仕事を経験することになります。

法務部に所属するとしても、それ以前に会社組織の一員ですので、コミュニケーション力と調整能力はマストですよ。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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