司法書士向けの転職サイト3選+事務所タイプ別の見分け方

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こんにちは、諌山(いさやま)です。

2009年に司法書士として活動を開始して、これまで複数の司法書士事務所を渡り歩いてきました。

そんな経験をもとに、司法書士事務所への転職サイトと事務所のタイプについてお話しいたします。

この記事の概要

司法書士事務所のタイプは大きく分けて3種類

司法書士事務所への転職を考えている方は、最初にどんなタイプの事務所が世の中にあるのか、先に知っておいたほうが良いです。
(よくご存知の方は、本項は流し読みでOKです)

転職してから「こんなはずじゃなかった」となったら、また仕事探しするのはメンドウですからね。転ばぬ先の杖です。

さて、司法書士事務所のタイプについてお話しします。

ひとくくりに司法書士事務所といっても、人数や取り扱っている業務内容によって事務所のタイプは千差万別です。

ですが、いろんな事務所を見ていると、おおむね次の3つのタイプ(型)に分けられます。

  1. 不動産決済事務所
  2. 債務整理事務
  3. 雑食系事務所

タイプ別に解説していきます。

1.不動産決済事務所

大手・中堅の不動産会社を顧客にしている事務所です。

平日は毎日、不動産取引の決済立ち合いと登記申請をしています。
所員数も多いため、人材の募集をしている事務所はいつも存在します。

不動産の「決済」とは何?

不動産売買が行われるときに、さいごに不動産の買主から売主に売買代金が支払われます。

そして、売買代金の支払いと引き換えに、売主から買主に所有名義を移転する登記を申請します。

これを不動産の「決済」と言います。

登記の専門家である司法書士は、決済に同席して、売主・買主双方のご本人確認や登記必要書類のチェックをしてから、法務局に登記申請します。

不動産決済事務所の顧客は、大手~中堅の不動産会社であることが大半です。
同じ不動産会社の複数の支店から仕事をもらっているケースも多いです。

このような事務所では、
毎日、決済に向けた準備と決済の立ち会い、登記完了後の書類の返却などを行っています。
不動産会社と融資をする銀行・信金・信組にはひんぱんに通うことになります。

ある意味、司法書士事務所としては王道中の王道を走っているとも言えます。

不動産会社・銀行・法務局を半日から1日で回り切りますので、けっこう忙しく1日が過ぎていきます。

実際は、司法書士と事務員が連携して動きますので、何もかも一人でやることはないですよ。安心してください。

不動産会社は、お客さんの都合にあわせて土日も営業しているところが多いですので、登記費用の急なお見積もりの依頼に対応するために、休日対応している事務所もありますね。

1日のうちに複数の決済がありますので、司法書士と事務員の人数は多いです。中規模の事務所でだいたい20〜30名以上はいますね。

会社の登記はほとんど取り扱っていませんが、取引先の会社から頼まれることはありますのでゼロではないです。

裁判業務は取り扱っていないですし、そんなヒマもありません。

2.債務整理事務所

債務整理の文字どおり、借金で困った人に代わって、債務整理をすることをメインの業務にしている事務所です。

業務拡大や欠員募集のため、常に人材を募集しています。

テレビやラジオで宣伝している事務所もありますので、耳にすることが多いと思います。

一時期は、貸金業者に払い過ぎた金利の返還を求める「過払金請求」をしている事務所が大盛況でしたが、過払金の案件が少なくなったことから現在はかなり下火になっています。

かわりに、貸金業者との間で借金返済のリスケジュール(返済計画の見直し)を交渉する「任意整理」の業務に力を入れている事務所が増えています。

主にチラシやインターネット広告、あるいはテレビ・ラジオ宣伝で依頼者をたくさん集めて、過払金請求・任意整理・個人再生・自己破産などの手続きを依頼者のために行います。

基本は大量集客・大量事件処理になりますので、事務所に所属する司法書士や事務員の人数は、最低でも数十人以上の規模になります。

ちなみに、私も以前は債務整理を専門とする司法書士事務所に勤務していたことがありますが、事務所の人数は130人(!)くらいいました。

そのうち司法書士は20人前後で、あとは事務員です。

完全に分業制となっていまして、司法書士は過払金請求の裁判のために午前中は毎日裁判所に出廷し、午後に事務所に戻ってからは裁判所に提出する書類の作成をしていました。

事務員はそれ以外の仕事全部といった感じです。

そんな毎日ですから、登記業務なんてする余力なんてありませんでしたので、経験できる業務については割り切りが必要です。

でも、債務整理も立派な裁判業務のひとつですから、勤務してみれば貴重な経験になるはずです。

給料は、登記業務メインの事務所より高いところが多いですよ(ここがポイント)。

債務整理事務所もご多分にもれず、どこかの事務所が常に人材を募集していますので、転職はそれほど難しくないはずです。

3.雑食系事務所

いろんな業務をこなしている事務所です。

不動産登記、商業登記、企業法務、ちょっとした裁判業務などを全般的に取り扱います。

街中にある司法書士事務所は、ほとんど「雑食系」になるのではないでしょうか。
ひとつの事務所の人数も2〜5人くらいの少人数で営んでいるところが多いです。

10人を超えてくると「大きな事務所ですねー」とほかの事務所の人から言われます。

とはいえ、不動産登記がメインの収益源にしている事務所が多いですから、不動産登記と商業登記の比率は7:3とか8:2程度になっています。

この比率は、都会なのか郊外なのか、事務所の立地にもよります。

最近は、相続業務や民事信託(家族信託)といった分野に力を入れている事務所も増えていますので、新分野の業務にも興味がある方や、そうでない方も、募集要項を見比べたほうが良いですね。

小さい事務所はオーナー司法書士(ボス)の性格によって、勤めやすさが大きく左右されますが、ぶっちゃけ勤めてみないとわからない部分が大きいです。

おそれていては何も進まないですので、まず勤めてみて、そのうち違和感が極大になりましたら、次の新天地に移動する準備をしたほうがいいですね。

そのときには、すでに「実務経験者」となっていますので、大手を振って転職しましょう。

珍しいタイプの司法書士事務所

選んでいる人

商業登記特化事務所

ほぼ間違いなく都会にある事務所です。
上場企業やその子会社を顧客にしていることも多いです。

都市部の弁護士や公認会計士とのつながりも深くて、そういった案件のご紹介があるのです。

合併や会社分割、組織変更、新株予約権(ストックオプション)の発行といった「大型」の商業登記を取り扱っています。

ただし、「大型」の商業登記案件をやっているわりに、事務所の規模は大きくありません。

まさに職人の世界です。募集もそれほどたくさんは見かけません。

相続業務事務所

相続業務事務所は、遺言書の作成や、相続発生時の遺言執行や遺産整理の受託業務に力を入れている事務所です。

場合によっては、任意後見や成年後見のお手伝いをしたりもします。だんだん増えてきた業務形態の事務所です。

民事信託事務所

民事信託事務所は、近年伸びてきた業務になります。

依頼者の財産を親族や法人に託して、財産管理や事業承継のお手伝いをする事務所です。

税務の知識が必要になりますので、税理士との連携が欠かせない業務になります。ものすごく勉強が必要ですよ。

資産家や会社経営者むけのセミナー講師なんかやっている司法書士もいます。

裁判業務専門事務所

債務整理事務所と一部業務は重なりますが、債務整理だけではなくて裁判業務全般を取り扱う事務所です。

貸金の返還請求・賃料回収・賃借人立ち退き・給料差し押さえなど、一般的な裁判業務を専門とする事務所です。

司法書士事務所としては激レアに分類されます。
募集を見つけることも難しいくらいです。

司法書士向けの転職サイトおすすめ3選

採用選考中

司法書士事務所や企業の法務部に転職を考えている方に、士業むけの転職サイトをご紹介いたします。

どれが良いのかといえば、dodaは司法書士の求人・企業の求人いずれもあります。転職会議も同様ですが、クチコミがあるのが面白いところです。資格で就職は司法書士・企業の求人はどちらもあります。MS-Japanは企業への転職むけといったところでしょうか。

チャンスを多くつかむためには、複数のサイトに登録することがコツです。

ひとつのサイトに頼って転職活動するのも大変ですし、登録したとしても必ずしも、希望どおりの職場を紹介してもらえるとは限らないからです。

筆者が以前、転職活動したときは、転職エージェント11社に登録したことがありますよ(^o^)チャンスは多いほうがベターです。

私がご紹介する士業むけ転職サイトです。それぞれのリンクをクリックすると公式サイトへ移動します。

まとめ

不動産決済事務所と債務整理事務所は、いずれも所属している人数が多いですので、転職サイトで探してみると、たくさんの事務所が常に募集をしている状態です。

チャンスは山ほどありますので、情報収集したらどんどん応募してみましょう。
門戸は大きく開いています。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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