【2020年度】司法書士試験の合格率が上がっている件

上昇

2020年度司法書士試験の合格者数の発表がありました。

出願者数ベースでの合格率が4%にアップしています。(例年は3%代)

今回は、合格率アップという現象について、筆者の考えを述べてみたいと思います。

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この記事の筆者

司法書士事務所を開業して今年で10年経ちました。

日々の業務をおこなっていて、感じたこと考えたことをブログに書いています。

この記事の概要

最終合格者数が思っていたよりも多かった件

先日(2021年2月1日)、司法書士試験の最終合格者の発表がありました。

最終合格者数は595人でした。

合格者のみなさまおめでとうございます!

2020年度の司法書士試験は、新型コロナウイルスの感染拡大が影響して、筆記試験は通常より2か月遅れになる昨年9月におこなわれました。

筆記試験を合格したあとで受験できる口述試験も、年明けの1月にずれ込む事態になっていました。

司法書士試験の出願者の数も減りました。

2か月遅れで実施されることになった司法書士試験でしたが、出願者数にも影響が出ています。

前年度の2019年度の出願者数は約1万6千人でしたが、今年は1万4千人と2000人も減少しています。

ところで、法務省のホームページの司法書士試験のページを見ていると気づいたことがあります。

合格者数が前年度とほぼ一緒

出願者数は大きく減りましたが、合格者数はほとんど変わっていません。

前年度である2019年度の最終合格者数601人と比べると、2020年度の筆記試験の合格者数は595人とそれほど人数は変わっていません。

司法書士試験の合格者は、出願者ベースで考えると合格率はだいたい3%代です。この合格率は何年も変わっていません。

合格率3%をベースにして考えると、今年の筆記試験の合格者数は500人くらいかな? と思っていたのですが、蓋を開けるとほぼ600人近くが合格しました。

出願者ベースの合格率は4%になり、例年と比べても合格率がアップしてます。

ちょっと不思議に思いまして、どうして合格率がいつもより高くなっているのか、その理由を考えてみました。

毎年600人くらいが司法書士登録を取り消している

毎年、600人くらいが司法書士の登録を取り消していることが、今年の合格率のアップに影響していると考えられます。

もちろんこれは、筆者の個人的な考えにすぎませんが、それなりの相関性はありると思っています。

先日、2020年度の司法書士白書という資料を見ていますと、毎年の司法書士の新規登録者数と登録取消者の数の推移というグラフがありました(↓)

新規登録者と登録取消者の推移グラフ
司法書士白書2020年度版より

最近3年分の推移を見たところ、毎年、およそ700〜800人が新規登録して、500人〜600人くらいが登録を取り消しています。

ちなみに、登録を取り消しの理由は大きく分けて2つあります。

業務を廃止したこと、司法書士本人が亡くなったこと、この2つです。

合格者をむやみに減らすことができない?

矢印

司法書士の会員数はおよそ2万2000人で、毎年ちょっとずつ増えている状況です。

全体では増加傾向ですが、その一方、毎年500人〜600人くらいが登録を取り消しています。

司法書士試験の出願者が減ったからといって、むやみに合格者数を絞ることができない事情がここにあると、筆者は考えています。

試験の出願者が減ったからといって、合格者も減らしてしまうと、長い目で見ると、司法書士全体の数が減ってしまいます。

司法書士の数が減るということは、司法書士業界の弱体化につながります。

法務省が司法書士試験を実施しています

司法書士試験を実施している官庁は法務省です。

法務省は、このような登録と取り消しの人数を考えながら合格者数を調整しているのか、筆者のような末端の司法書士には知るよしもありませんが、毎年600人も登録を取り消している事実は、当然ながら把握しているはずです。

つぎの年度である2021年度(令和3年度)の試験や、それ以降の出願者の数がどうなるかわかりません。

ですが、少なくとも司法書士の登録取り消しによって減っていく人数分くらいは、合格者の数を調整してくる、ということが推測できます。

あくまでもこれは筆者の推測にすぎませんし、合格者全員がその年に新規登録するわけでもありません。

本当に司法書士に需要がなくなって、人数がそんなにいらないようになったら、もっと合格者数を絞ってくる可能性はありますが、そんな未来は筆者もあまり見たくないですね。

まとめ

というわけで今回は、

というお話をいたしました。

この記事を最後までご覧いただきましてありがとうございます。

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